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2009年11月23日

桃花台新聞 土壌と地下水の汚染 転載

桃花台新聞 土壌と地下水の汚染

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地下水調査の結果を公表 - その7(愛知県)
 桃花台ニュータウン在住の愛知県議会議員・天野まさきさんの公式ブログを見て知ったのですが、09年11月18日(水)に愛知県が、9月末に実施した桃花台ニュータウン内・城山地区と光ヶ丘小学校および大城小学校グランドに埋設されている、産業廃棄物による地下水汚染の調査結果を、公表したそうです。
 それによると、相変わらず光ヶ丘および大城両小学校では、環境基準を上回る汚染物質は確認されなかったそうです。しかし城山地区の2ヶ所の井戸では、今まででもっとも高い、最大で環境基準の"8.6倍"の総水銀が検出されたそうです。


最後に感想を少し。

 「今年(2009年)になってから、(愛知県が)調査結果をなかなか報じないなぁ・・・」なんて思っていたのですが、調査結果を見てみると、去年(2008年)は全4回行われていますが、今年は2月に行われた調査結果と合わせて、2回しか行われていません。昨年も最終が9月だった事から、おそらく今年はこれ以上調査結果が発表される事はないのではないかと。
 この点(調査回数が減らされた事)については、疑問です。「問題ある物質が検出されない」、または「検出されてもその量は安定している」と言うのであれば別ですが、実際検出されていますし、その量は決して安定していません。今回の調査で総水銀が環境基準を上回った2地点(NO.1と2)について言えば、検出される量は回を重ねるごとに増えていますし、前回の調査で検出された「NO.5」については、今回は検出されていません。
 このように、調査結果が安定していない状態で検査回数を減らす事は、"問題を未然に防ぐ"(例えばどこかの地点で急激に環境基準を上回る物質の量が増えたり、あるいは別に地点へと移動が認められるするような危険を事前に速やかに察知する)と言う観点から、問題があると思います。

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桃花台を含む日本の産業廃棄物処理問題について書かれた書籍が発刊(世界思想社)
『土壌・底質汚染と健康被害ラーニング』と言うブログの記事を読んで知ったのですが、桃花台ニュータウンを含む日本の様々な地域で問題となっている産業廃棄物の処分問題について書かれた書籍が、先月(10月)発売されたそうです。

・出版案内:『廃棄物列島・日本−深刻化する廃棄物問題と政策提言−』(土壌・底質汚染と健康被害ラーニング)

・廃棄物列島・日本 ― 深刻化する廃棄物問題と政策提言(世界思想社)・・・出版社の書籍案内ページ。

書籍には桃花台ニュータウンで問題となっている「産業廃棄物の問題」だけでなく、桃花台周辺でも埋設が確認され最近撤去された石原産業の「フェロシルト問題」も取り上げられています。
興味のある方は、読んでみてはいかがでしょう?

 ちなみに、この書籍発刊と関係していると思われる講演会が、大阪府大阪市にあるおおさかATCグリーンエコプラザで、12月18日(金)に行われるそうです。

・ATCセミナー 土壌・地下水汚染の社会的問題の事例(案)(EICネット)
この講演会では、桃花台ニュータウンの事例も取り上げられるようです。興味のある方は行ってみてはいかがでしょう?
(・・・と言っても大阪なので、なかなか気軽には行けませんが・・・(^^; )

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地下水調査の結果を公表 - その6(愛知県)3月18日(水)、
 愛知県が2月6日(金)に城山地区で実施した地下水調査の結果を、発表しました。それによると、5つの観測地点のうち3つから、また環境基準を上回る「総水銀」が検出されたそうです。そのうちの1つからは、これまでで最大の、環境基準"約7.8倍"の総水銀が検出されたそうです。

なお、光ヶ丘小学校と大城小学校の地下水質調査は、過去4回の調査で一度も環境基準を上回る物質が検出されなかった事から、今回は行わなかったそうです。

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地盤沈下問題の裁判で都市再生機構が敗訴(愛知県)
 3年前の2006年に、都市再生機構(別称「UR都市機構」、旧・住宅・都市整備公団)が愛知県に対し「城山5丁目地区で起きた地盤沈下の責任は愛知県にある」として、住民に対し機構側が支払った補償費用や調査費用などを請求する裁判を、名古屋地裁に起こしました。その裁判が、3月26日(木)に結審したそうです。
 裁判官は「機構には地盤を十分に調査する責任があった。」として、機構側の訴えを棄却(機構側が敗訴)したそうです。

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地下水調査の結果を公表 - その5(愛知県)
 中日新聞の紙面を読んで知ったのですが、11月11日(火)に愛知県が、9月末に実施した桃花台ニュータウン内・城山地区と光ヶ丘小学校および大城小学校グランドに埋設されている、産業廃棄物による地下水汚染の調査結果を、公表したそうです。
それによると、相変わらず光ヶ丘および大城両小学校では、環境基準を上回る汚染物質は確認されなかったそうです。しかし城山地区の2ヶ所の井戸では、前回を上回る、最大で環境基準の"7.6倍"の総水銀が検出されたそうです。
(※11月12日(水)朝刊 18面)

 ただ、前回の調査(6月採取、8月結果発表)と前々回(4月採取、5月結果発表)で環境基準を上回る総水銀が見つかった、城山地区の3地点の内の1地点では、今回は環境基準を上回る汚染物質は、見つからなかったそうです。

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住民が愛知県と都市再生機構を提訴 - その3(地盤沈下と土壌汚染問題)
 去年(2007年)の10月、埋設している産業廃棄物が原因で地盤沈下が起きている城山地区に住む一部住民が、愛知県や都市再生機構を相手取って、損害賠償を求める裁判を起こしましたが、それとは別の住民8世帯12人が、11月10日(月)、同じく愛知県や都市再生機構を相手取って、廃棄物の除去や総額1億2000万円の損害賠償を求める裁判を、名古屋地裁に起こしたそうです。
(※中日新聞 11月11日(火)朝刊 30面)

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公害調停が決裂(地盤沈下と土壌汚染問題)
 今年(2008年)の春から桃花台ニュータウン住民と愛知県、都市再生機構などが参加して行なわれた公害調停での話し合いが決裂したそうです。

・桃花台ニュータウン地盤沈下問題:公害調停が決裂 住民側、民事訴訟の方針(毎日jp)
・桃花台地盤沈下 調停を打ち切り(YOMIURI ONLINE)

また記事によると、今後住民側は「国の公害等調整委員会に対し裁定を求める申請を行うとともに、愛知県と都市再生機構を相手取って新たに民事訴訟を起こす方針」との事。

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地下水調査の結果を公表 - その4(愛知県)
 8月5日(火)、愛知県が、6月に行った、桃花台ニュータウン内の城山地区と3つの学校グラウンドに埋設している産業廃棄物による地下水汚染を調べた4回目の調査結果を、公表したそうです。
 前回(4月)の調査で環境基準を上回る"総水銀"が見つかった城山地区の3地点の地下水で、最大で環境基準の"6.6倍"(前回との比較では最大"約2.4倍")の"総水銀"が検出されたそうです。
(※8月6日(水)朝刊 16面)

 また城山地区の3ヶ所の数値が増えた理由について、愛知県庁住宅計画課の担当者は、「丘陵地であり、地下水面が季節によって変動したためではないか」と言っているそうです。

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地下水調査の結果を公表 - その3(愛知県)
 今年(2008年)の2月に行なわれた地下水調査で環境基準を上回る有害物質が見つかった城山5丁目地区。当初3回目の調査は6月に行なわれる予定でしたが、この結果を受けて4月に前倒しになりました。その調査結果が、5月21日(水)に公開されたそうです。それによると、今回もまた、最大で環境基準の3倍の総水銀が検出されたそうです。
(※中日新聞紙面 5月22日(木)朝刊 18面)

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署名活動への協力求む!(桃花台ニュータウン区長会)
ずいぶん前から署名活動が行なわれているのを知ってはいたのですが、記事にするのをずっと忘れていました・・・。 (^^;

桃花台ニュータウン区長会が中心となって、愛知県と都市再生機構に対する要望書への署名活動が、現在行なわれています。

・地盤沈下問題(桃花台ニュータウン区長会)

回覧版等で周ってきてご存知の方もいるかもしれませんが、あらためて詳しく書こうと思います。
2者に対して要望している内容は、主に以下の3つです。
・第三者機関を設置し、原因究明と問題解決にあたる事。
・問題が発覚した土地の全ての土壌を撤去し、きちんと賠償する事。
・情報をきちんと開示する事。
署名に使われている用紙は、各地区の区長をやられている方の方に問い合わせれば、たぶん貰えると思います。「実物を見てみたい」と言う方は、あおい交通や名鉄バスの「光ヶ丘2丁目」停留所北側にある掲示板に貼られているので、行って見てみて下さい。

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土壌から環境基準を大幅に上回るヒ素!(エコーガーデン桃花台)
 中日新聞の記事を読んで知ったのですが、昨年(2007年)10月から土壌調査を行なっていた、小牧市古雅3丁目に整備予定の住宅地「エコーガーデン桃花台」の敷地内にある土壌から、環境基準を大幅に上回るヒ素が見つかったそうです。
(※4月5日(土)朝刊 20面)

記事によると、調査結果は、以下のようなものだったそうです。

有害物質が見つかった場所:全121戸の内の7戸の宅地

見つかった有害物質:最高で環境基準の7倍の「ヒ素」、環境基準をやや上回る「フッ素」

汚染されている土の量:約2万m?

汚染された原因:不明


なお、汚染された土壌は以前愛知県住宅公社の人が言っていた通り、全て撤去するそうです。またその分新しい土を持ってきて、掘り出した部分を埋めるそうです。

あと記事にはこの場所に関する歴史も、少し書かれていました。それと私が知っている情報をまとめると、以下のような経緯があるようです。
1970年代頃:元々山林や原野だった土地を愛知県が購入。
(県は1989年頃まで、暫定調整池として利用。)
   ↓
1999年3月:愛知県住宅供給公社が愛知県から土地を購入。
(土地は主に駐車場として利用される。なお駐車場の管理は、桃花台新交通(※2006年9月頃まで)や(財)桃花台センター(※2007年3月末日まで)が行なっていた。)
   ↓
2007年4月:エコーガーデン桃花台の整備工事開始
   ↓
2007年10月:公社が土壌調査を開始
   ↓
現在に到る


この件に関する感想を、書こうと思います。

 エコーガーデンの場合「汚染された土壌を全て撤去する」との事なので、今後健康被害や地盤沈下が起きる可能性は低いと思いますが、・・・

気になるのが、「なぜ汚染されたのか?」と言う点です。なぜなら公社は今のところ「原因は不明」と発表していますが、もしその原因が"調整池の埋め立て"に利用した土にあるとしたら、汚染されている地域が更に広がる可能性があるからです。
 書籍『桃花台 まちの記録』によると、過去に桃花台ニュータウン内で調整池だった場所が、実はもう1つあります。それはニュータウン最北部の篠岡3丁目地区です。ちょどWikipediaに公開されている画像に、この2つの地域が調整池だった頃の航空写真があるので、興味のある方は見てみて下さい。


この場所も、長らくずっと空き地のままでした。調整池だった場所はしばらく土地を"寝かせて"地盤を固める必要がある為、このように放置されていたのだとか。
ちなみに去年(2007年)の夏頃から住宅の建設が始められ、今空き地はほとんど残っていません。

元・調整池があった場所が汚染されていたからと言って、必ずしもこの場所の土壌も汚染されているとは言えません。しかし「同じ土が運ばれた」とか、あるいは「同じ業者が埋め立て工事を行なっている」と言う可能性は、十分考えられます。そうなれば必然的に、汚染されている可能性も高くなります。

なので私は、あらためて愛知県庁に強く求めたい!

「すぐにでも、ニュータウン全地区の土壌調査をするべきだ!!」

そもそも「自治体」と言うのは、住民の健康や幸せ、財産を守る為の組織なのではないでしょう?それが住民と争うと言うのは、根本的に間違っていると思います。

それと現在県庁で働いている人は、ニュータウンの整備事業に携わった人ではないかもしれません。なので個人としての責任は、まったくないかもしれません。
しかし県庁で働いている人も、"一個人"として、この問題を考えて欲しい。もし自分が数十年ものローンを組んで購入した住宅の地下に、「産業廃棄物や有害物質が埋まっている」と判かったら、どんな気持ちがするのかという事を。

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公害調停(地盤沈下と土壌汚染問題)
 中日新聞の紙面を読んで知ったのですが、3月18日(火)、愛知県庁三の丸庁舎で、桃花台ニュータウン住民が公害紛争処理法に基づき愛知県の公害審議会に申請した、「公害調停」の1回目が行なわれたそうです。
(※3月19日(水)朝刊 18面)

中日新聞の紙面を読んで知ったのですが、3月18日(火)、愛知県庁三の丸庁舎で、桃花台ニュータウン住民が公害紛争処理法に基づき愛知県の公害審議会に申請した、「公害調停」の1回目が行なわれたそうです。
(※3月19日(水)朝刊 18面)

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「公害調停」とは、「公害問題で当事者間の話し合いで解決しない時、行政(都道府県や国)が間に入り調停する事」のようです。
ただ今回は愛知県も"当事者"なので、話し合いには桃花台ニュータウン住民と桃花台ニュータウンの造成を行なった愛知県、そして住宅を販売した旧・住宅都市整備公団(現・都市再生機構)などと、審議会の委員による4者で行なわれたようです。

記事によると、話し合い後の記者会見で住民側が言うには、今回の会合では当事者である3者の主張は、以下のようなものだったそうです。

住民側:地盤沈下の原因をはっきりさせる為、中立公正な立場の機関による土壌調査を要請。

愛知県:調停の打ち切りを要請。

都市再生機構など:「調停には応じられない」、「当社には責任はない」(※恐らく住宅メーカーも含まれているのではないかと思われます。)

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地下水調査の結果を公表 - その2(愛知県)
 小牧市の公式サイトを見て知ったのですが、2月6日(水)・7日(木)の2日間、産業廃棄物の埋設が発覚している城山地区と光ヶ丘小学校、大城小学校の敷地内で、2回目の地下水調査が行なわれたそうです。その結果が今日(3月7日(金))、愛知県によって発表されたそうです。
 それによると、城山地区の1つの観測用の井戸から、環境基準の"3.4倍"にあたる「総水銀」が検出されたそうです。



土壌調査地点を見に行ってきました! - その2(小牧市城山5丁目)
 先日再度、小牧市城山5丁目にある土壌調査地点を見に行ってきました。以前は金属の壁で覆われていましたがそれは取り除かれ、その代わりに低い垣根が作られていました。

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住民が愛知県と都市再生機構を提訴 - その2(地盤沈下と土壌汚染問題)
 中日新聞の紙面を読んで知ったのですが、今年(2007年)10月に城山地区住民が愛知県と都市再生機構を相手取って起こした損害賠償訴訟の第1回口頭弁論が、12月6日(木)に、名古屋地裁で行なわれたそうです。
(※12月7日(金)朝刊 34面)

記事によると、住民側の主張は、以下の通りです。
住民:
「県は有害物質の存在を知りながら造成した。機構は必要な地盤調査や廃棄物撤去をしないまま分譲した結果、居住環境が損なわれた。」
これに対し愛知県と都市再生機構(UR都市機構)は、以下のように反論し、自分たちの賠償責任を否定したそうです。
愛知県:
「地中に有害物質があるとの認識はなく、造成は適切だった。」

都市再生機構:
「健康への影響はなく、住宅の欠陥はない。」
最後に、この裁判に関する感想を書こうと思います。

 愛知県と都市再生機構が上記のような反応を示すのは、当然だと思います。と言うのも、両者は桃花台ニュータウンの地盤沈下と土壌汚染問題に関する別の裁判でも、お互いの責任を争っているからです。

 この問題、愛知県・都市再生機構双方ともに責任があると思います。
 愛知県の方は土地購入の段階で、この地に産業廃棄物が埋められていた事を知っていた可能性があります。仮に知らなかったとしても、造成工事の段階で、当時の愛知県庁職員が「廃棄物と見られる粘土が、大量に堆積していた事を確認」したと話している(そのため愛知県の「有害物質があるとの認識がない」と言う発言は嘘の可能性があると思います。)以上、少なくとも問題があると思われる土壌の調査・分析を行なうべきだったと思いますし、それらを適切に除去すべきだったと思うからです。
また都市再生機構の方は、住民側の「住宅を建てる前の段階で地盤調査を行なうべきだった」と言う主張が正しいと思うから、彼らにも責任があると思います。

 ただ上記でも書きましたが、愛知県と都市再生機構は別の裁判でもこの問題を争っている以上、どうあっても、お互い責任を認めないでしょう。なので住民側は、もう少しこの裁判の行方を見守ってから、愛知県と都市再生機構のどちらか一方(都市再生機構が勝てば愛知県、訴えが否決されれば都市再生機構)を訴えた方が良かったのではないかとも・・・思います。

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調査に関する感想を書こうと思います。

 率直に言って、愛知県の調査は信用できないので、小牧市か、別の第三者機関に調査を依頼するべきだと思います。と言うのも、先日発覚した小牧市大草で地下水が水銀で汚染されていた件に関しても、一度フェロシルトの関係で調査した時は「有害物質が見つからなかった」としているからです。
 この件について愛知県にメールで確認をしたところ、「フェロシルトの分析結果からフェロシルト中には水銀が含まれていないことがわかっていたため、水銀については調査していまかった。」との返信がありましたが、果たしてそれが本当なのかどうか・・・。

それに愛知県は、城山5丁目の土壌調査結果を一度は「有害物質は検出されなかった」と言っていますし・・・。
(ちなみに同じ土壌を調査した小牧市の結果では、環境基準を上回る"ヒ素"と"ジクロロメタン"が検出されています。)

・土壌調査の結果公表(愛知県、小牧市)(桃花台新聞)

 それと今回の調査方法は、少しおかしいと思います。確かに愛知県の調査では、光ヶ丘小学校と大城小学校では鉛しか見つかっていませんが、城山地区と同じ産業廃棄物が埋設されているのなら、当然"ヒ素"や"総水銀"に関しても行なうべきだと思います。
 それこそ場所が小学校だけに、後になって「検出対象から外していたから」では済まされないと思うからです。

 あと、上記でも書きましたが、去年(2006年)10月に発表された小牧市の調査では、城山5丁目の土壌から"ジクロロメタン"が検出されています。そのため、この物質も調査対象にして、改めて調査すべきだと思います。

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住民が愛知県と都市再生機構を提訴(地盤沈下と土壌汚染問題)
 10月12日(金)、城山地区の住民が、愛知県と都市再生機構(UR都市機構、旧・都市整備公団)に対し、「適切な地盤調査や廃棄物の撤去をしないまま分譲され、居住環境が損なわれた」として、住宅の購入代金分(総額約9300万円)の損害賠償を求める裁判を起こしたそうです。
(※11月3日(土)朝刊 38面)


 最初にこの記事を読んで思ったのが、愛知県側の対応の"まずさ"でした。こと桃花台ニュータウンの地盤沈下と土壌汚染問題に関して、「県独自の調査はしない」と言ったり、埋設されているものが明らかに産業廃棄物だと判かった後でもそれを「黒い土」と表現してみたり・・・。
 今回も記事によると、住宅計画課の担当者が「地中の物質は健康への影響がなく、撤去の必要もなかった。造成工事は適正だった」と話しているそうです。

 一応付け加えておくと、現在住宅計画課で働いている職員が、撤去しないままの造成を指示した訳ではないでしょう。なので、直接彼らの責任ではないだろうけど、・・・

 環境基準を越える有害物質(水銀や鉛、ヒ素など)が見つかっている以上、どう考えても撤去せず住宅地の造成を行なうのはおかしいと思います。確かに現在までは、健康被害が出ていないようですが、今後どうなるのかはまったく解かりません。
 それにもし安全だと言うのであれば、住宅計画課の職員の人達に対して言いたいのは、「ではあなた達は、この場所に数千万円のお金を払って住めますか?」と言うことです。

 現在地盤沈下と土壌汚染が問題となっている城山5丁目地区には、数千万円払って一戸建て住宅を購入した人が住んでいます。その事をもっと考えて、発言すべきだろうと思います。

 一方、都市再生機構の対応ですが、今回の記事によると「係争中でコメントは差し控えたい」と発言しているそうです。上記の愛知県庁職員のコメントと比較すると、(こういう表現が適切かどうか解かりませんが)「非常に大人の対応だなぁ・・・」と思います。

 あと今回の裁判で気になったのが、住民側が求めた損害賠償請求額です。総額約9300万円との事ですが、「5人が提訴した」とあるので、そうなると1人辺り約1860万円にしかなりません。
 桃花台ニュータウン内の新築一戸建て住宅の購入価格は、だいたい3000万円〜5000万円くらい(ちなみに、そのうちの約100万円は、法律的根拠がまったくない、違法な桃花台線の建設費用分です)。
なので、「さすがにこの額は低すぎるのではないか・・・」と思いました。

 ただこの点については、"同じ世帯の住民が複数参加している"とか"法律上請求できる額面の上限が規定されているから"などの理由があるのかもしれませんが・・・果たして?

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産業廃棄物最終処分場周辺で地下水汚染!(春日井市神屋町〜小牧市大草)
中日新聞の紙面を読んで知ったのですが、春日井市神屋町と小牧市大草にまたがる産業廃棄物最終処分場近くの井戸水から、最大で環境基準の5.8倍の水銀が検出されたそうです。
(※10月31日(水)朝刊 20面)
いずれの井戸も飲料用ではなく工業用で、健康被害などは出ていないそうです。

 また原因ですが、周辺で水銀の使用が確認されなかったことなどから、調査した愛知県庁と春日井市役所は、「地層・地質に由来するもの」と考えているようです。

 この記事を読んで一番最初に感じたのは、記事でも調査結果でもまったく触れられていませんが、この最終処分場のすぐ南側でフェロシルトの埋設が確認されているので、その事との因果関係です。一応他の埋設場所からも水銀が見つかっていないようなので、これは私の考え違いで、まったく関係ないのかもしれません。
 ただ気になるのが、その時行なわれた調査結果です。上記の場所でフェロシルトが見つかった以後、愛知県庁と春日井市役所は、周辺地区の土壌や河川、地下水(井戸)などを調査しました。その時の調査結果は、土壌から環境基準の9.6倍の六価クロムが見つかったものの、「周辺河川や井戸などからは、環境基準を上回る有害物質は見つからなかった」となっているからです。

 フェロシルトに関する調査で水銀が見つからなかった件について、愛知県庁にメールで問い合わせてみました。すると、「フェロシルトの分析結果からフェロシルト中には水銀が含まれていないことがわかっていたため、水銀については調査していまかった。」との返信がありました。
 ただ気になるのが・・・「本当にそうなのか?」と言う事です。と言うのも、桃花台ニュータウン内で起こっている地盤沈下と土壌汚染問題で、愛知県は当初「(問題となっている土地から)環境基準を上回る有害物質は見つからなかった」としていたのですが、小牧市や都市再生機構の調査では、環境基準を上回る有害物質が見つかっていたからです。

 その後に行なわれた愛知県の調査では、有害物質が見つかっています。更にこの調査結果では、問題のある土壌がニュータウン内の学校グラウンド地下に埋設されている事も解かっています。そのため今度は「なぜ最初の調査で見つからなかったのか?」、「どうして学校地下に埋設されている事が解かったのか?」と言う疑問が残ります。

 果たして、今回の調査もニュータウン内の土壌汚染の調査も、愛知県は本当にちゃんとした調査を行なったのか、・・・。
あと気になるのが、地下水が流れ込む先の太良池や八田川は、農業用水に利用されています。そして小牧市大草地区は米や桃、ぶどうなどの生産が盛んな地域です。そのため、今回の地下水汚染は農業への影響も十分考えられます。
そのため愛知県は、今後この地下水調査を、継続的にしっかりと行なうべきだと思います。ただ愛知県だけでは調査が不安なので、第三者機関にも調査を依頼した方が良いのではないかとも思います。

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固定資産税の減免措置(小牧市城山5丁目)
 共産党の小牧市委員会が発行している広報誌「民報こまき 07年8月号外」を読んで知ったのですが、地盤沈下と土壌汚染の問題が起こっている桃花台ニュータウンの城山地区での固定資産税の減免が、小牧市議会で決定したそうです。


詳しい適用範囲や減免額などは書かれていなかったので判からないのですが、適用範囲はおそらく問題が起こっている城山5丁目になると思われます。


 減免措置の詳細について小牧市役所に問い合わせたところ、先日メールで回答がありました。それによると、対象となるのは、やはり「城山5丁目の地盤沈下の被害を受けている住宅」なのだそうです。

 また減免される期間は、「平成15年度(2003年度)〜19年度(2007年度)までの5年間」とのこと。なので、おそらく最近決まった事ではなくずいぶん前に決定したか、あるいは過去に遡って行なわれるようです。

 なお減免される額は、それぞれ住宅によって傾き具合などが異なるそうで、それぞれの住宅の傾き具合(都市再生機構が調査)を応じて、土地・家屋を合わせて2割から8割の幅で、行なわれるそうです。
 この件の詳細に関し共産党の小牧市委員会に問い合わせたところ、固定資産税減免措置は、今年(2007年)6月の市議会で、市側が実施を表明したものなのだそうです。その後8月に、対象者となった都市再生機構が建設した105戸のうち50戸の家庭に対し、市が個別訪問。それぞれの家庭で説明を行なったそうです。
なお、2008年度以降については、「新しいルールで実施予定」との事。

 この件に関する記載が、「小牧市議会だより 2月1日号」に掲載されていました。それによると、固定資産税の減免措置が行なわれたのは、48世帯だったそうです。
 また現在、都市再生機構が家屋の再調査を行なっているそうで、その結果被害が新たに確認された世帯に対しても、同様の減免措置を行なうそうです。
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住民が愛知県に公開質問状を提出 - その2(地盤沈下と土壌汚染問題)
 中日新聞の紙面を読んで知ったのですが、7月6日(金)、桃花台ニュータウン住民が愛知県庁に対し、地盤沈下と土壌汚染問題に関する3回目の公開質問状を提出したそうです。
(※7月7日(土)朝刊 24面)

記事によると、「(愛知県が今年初めに行なった土壌調査の結果について)この発表のみで"安全"とされても、納得できない」とした上で、以下のような質問だったそうです。

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土壌調査結果に関する住民説明会(城山会館、愛知県)
07年4月29日(日)、城山会館で、愛知県庁による城山地区に住む一部の住民を対象とした土壌調査結果の説明会が、行なわれるそうです。

時間:午後1時 から 午後3時
この件に関する問い合わせ先は、愛知県庁 建設部 建築担当局住宅計画課です。

 これまで「住民説明会」と称して行なわれてきたものは、いずれも問題となっている地域住民だけとなっています。しかし実際は、光ヶ丘小学校や大城小学校でも、土壌汚染が確認されています。そのため私は、「これらの学校に通っている生徒やその保護者、ならびに学校周辺地域の住民に対しても、説明会を開催すべきだ」と思います。

 また、「城山地区以外の場所でも地盤沈下が起こっている」と言う話を、何回か聞いた事があります。土壌汚染に関しては、「実際自分の家の下にも埋まっているのではないか」と心配している人もいることでしょう。
 なので私は、「愛知県は、一部地域住民を対象とした説明会だけでなく、桃花台ニュータウン住民全員を対象とした説明会を開催するべきだ」とも思います。

この説明会に関する記事が、中日新聞の紙面に掲載されていました。
(4月30日(月)朝刊 15面)

 記事によると、出席したのは、愛知県側が県庁住宅計画課などの担当者9人、住民側が70人だったそうです。そして事前に戸別に配布された調査結果を、あらためて説明したそうです。

 会では「県側がこれまでと同じ主張を繰り返し、住民側とが厳しく追及する」と言ったやりとりが、また行なわれたようです。それと相変わらず、県側は、産業廃棄物を「黒っぽい土」と表現し、住民側ともめたようです。

 あと、記事の最後には城山区長の談話として、「疑惑のある土地は県の責任で撤去すべきであり、地域でまとまって裁判に訴えることも考えねばならない」と言う発言が、掲載されていました。




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壌調査の結果公表 - その3(愛知県)
4月12日(木)、愛知県が、小学校グランドと地盤沈下が問題となっている地域の土壌調査の結果を、公表したそうです。

それによると、今回の調査結果は以下のようなものでした。
調査期間:
2006年12月〜2007年3月

調査対象地域:
例.地域および施設名(調:、黒:、環:)
 ・調・・・調査対象地域および施設での全調査地点数
 ・黒・・・調査地点のうち、黒い土が見つかった場所
 ・環・・・調査地点のうち、環境基準を上回る物質が見つかった場所

・光ヶ丘小学校(調:14、黒:14、環:5)
・光ヶ丘中学校(調:14、黒:4、環:0)
・大城小学校(調:13、黒:4、環:2)
・タウン城山(調:55、黒:21、環:7)
・グリーンテラス城山(調:41、黒:2、環:0)

調査結果:
・全ての調査地域で、黒い土を確認。
・黒い土が見つかった全ての地点で、油分を確認。
・全ての調査地域で、環境基準を超えるダイオキシンは検出されず。
・光ヶ丘中学校とグリーンテラス城山では、環境基準を超える物質は検出されず。
・光ヶ丘小学校と大城小学校では、調査した全27地点のうち7地点から、環境基準の〜2.2倍の鉛が検出。
・タウン城山では、調査した55地点のうち7地点から、環境基準の〜6.9倍の鉛、1.2倍の総水銀、1.5倍のヒ素が検出。
・環境基準を超えた物質が見つかった場所では、黒い土の上に〜2.5メートルの土がある。

 この調査結果に対し、愛知県は、環境基準を上回る物質が見つかった場所は土で覆われており、なおかつ地下水を飲料水として利用していないことから、住民に対し「人体への健康への影響はない」と言っているそうです。

 また検出された理由は判からないけれど、造成当時は黒い土に匂いも油膜もなく、「造成は適切だった」として、あらためて自らの責任を否定したそうです。

 あと今後ですが、「念のため、周辺地域で地下水調査を行うことを検討する」そうです。



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土壌調査の結果公表 - その2(都市再生機構)
「中日新聞」の紙面と「メ〜テレニュース」の記事を読んで知ったのですが、06年11月26日(日)に「都市再生機構」が、地盤沈下が問題となっている地域住民を対象とした説明会を開き、これまで判かった調査結果を公表したそうです。
(11月27日(月)朝刊 29面)


これら記事によると、調査結果は下記のようなものだったそうです。
・地盤沈下が問題となっている地域の土壌から、「産業廃棄物」の残存が、科学的に確認された。

・産業廃棄物が含まれる土壌から、基準値の170倍の「鉛」を含む5種類の有害物質が検出された。また油分や木片、ガラス片、ビニール袋、繊維のようなもの、地下水ではない「たまり水」なども確認された。

・地盤沈下の原因は、産業廃棄物層とその上部にある覆土層がそれぞれ沈下した事が原因である。「愛知県」が行なった造成工事の際、土を固める作業が不十分な地盤があり、その為覆土層に雨水が浸透し、覆土層が沈下した。その結果産業廃棄物層にかかる荷重が増え、産業廃棄物層も沈下した。

・今後覆土層が沈下する可能性は非常に低く、産業廃棄物層の沈下もほぼ終了している為、今後沈下はほとんど発生しない。
また都市再生機構は今後の対策として、「一軒ごとの建物の傾きを調べ、場合によっては、ジャッキアップ工法で建物や外構の修復工事をする」としたそうです。また修復工事の開始時期については、「愛知県の調査結果と見解の発表後」としたそうです。

これに対し住民側からは、「産廃が残っている以上、いくら宅地地盤の強度があると言っても、対策は不十分」として、「産業排気武具の完全撤去」を求める意見が相次いだそうです。いっぽう都市再生機構はこの点について、「愛知県の調査結果を待ってから検討する」としたそうです。

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有害物質を含む土壌が埋設された可能性のある学校(大城小学校、光ヶ丘小・中学校)

愛知県による地盤沈下に関する住民説明会で明らかになった、城山5丁目の土壌(小牧市の調査で、環境基準を大きく上回る有害物質が発見された)が造成時に桃花台ニュータウン内の3つの学校グランドに運び込まれた問題について、どの学校なのか「愛知県庁」に問い合わせたところ、グラウンドに運び込まれた学校は、以下の3校なのだそうです。

・大城小学校
・光ヶ丘小学校
・光ヶ丘中学校
 なお今のところ、「グラウンドのどの辺りに、どの程度の規模で埋められたのか」と言う点については、まだ判かっていないそうです。その為、この点も含めて今後の調査で明らかにしていくそうです。

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知県知事、情報開示を明言(地盤沈下と土壌汚染問題)
 11月20日(月)の定例記者会見で、神田真秋 愛知県知事が、土壌調査の際に採取する、「地盤沈下」の原因と関係する「地耐力」に関する情報を、住民に開示する事を明言したそうです。

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地盤沈下に関する住民説明会 - その2(小牧勤労センター、愛知県)
 11月19日(日)、「小牧勤労会館(小牧勤労センター)」で、地盤沈下が問題となっている城山5丁目の住民を対象とした、「愛知県庁」による説明会が行なわれたそうです。

新しい情報としては、以下の通りです。
・有害物質を含む土壌を含む造成の際に出た残土を、ニュータウン内の小中学校の内の3校のグランドに埋めた。

・土を運び込んだ小中学校のグランドも、調査範囲に含む。

・今後行なわれる調査は、「地盤沈下」の原因究明とは関係無く、あくまで環境基準の観点から、有害物質の範囲を特定するために行なう。

・新たに始める調査は年内に開始し、来年(2007年)の3月までに結果をまとめる予定。
ちなみに、この件に関する記事は、「中日新聞」の紙面にも掲載されています。
(※11月20日(月)朝刊 14面)


 今回の説明会について、私は「やる予定だ」と言う情報は知っていましたが、いつどこでやるのかはまったく知りませんでした。正直その点から、少し違和感を憶えます。実際地盤沈下が起こっている地域や場所は、「桃花台ニュータウン」の一部の地域に過ぎません。しかしニュースなどで「桃花台ニュータウンで地盤沈下が・・・」と報じられている以上、ニュータウン住民全体の問題だとも言えます。その点を考えても、「住民全体に対して説明会を行なうべきだ」と思います。
 また今回の説明会では、「産業廃棄物を含む土が、問題となっている地域以外の学校のグランドに運びこまれていた」ことが、判明しました。記事では単に「運び込まれた」とありますが、県が「ボーリング調査を行なう」としている点から考えると、おそらく「そのまま埋設されているのでは、・・・」と思われます。
 これは問題となっている地域が拡大した事を意味し、この点からもただ単に一部の地域の問題ではなく、ニュータウン全体の問題だと思います。なので私は、「近い時期に、ニュータウン住民全体を対象とした説明会を行なうべきだ」と思います。


この説明会の告知ページを、見つけました。

・桃花台城山地区住民説明会について(愛知県庁 建設部住宅計画課)

 このページによると、この説明会の対象となったのは、タウン城山(地区名)とグリーンテラス城山(地区名)に住んでいる人たちだったようです。

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愛知県独自のボーリング調査、年内開始へ(地盤沈下と土壌汚染問題)

「桃花台ニュータウン」における地盤沈下問題で、「愛知県」は、年内にも県独自のボーリング調査を開始するそうです。

調査内容は下記の通りです。
・地盤沈下地点を中心にして同心円状に住宅を1軒ずつ行なう。
・この調査によって、有害物質が含まれる土壌の範囲を特定する。

※旧「住宅・都市整備公団」(現『都市再生機構』)以外が販売した土地に関しても、調査を行なう。
記事にある「地盤沈下地点」とは、地盤沈下が発覚し住宅が解体され、今年(2006年)の夏に都市再生機構によって土壌調査が行なわれた地点に、ほぼ間違いないと思われます。

・愛知県知事が、県独自の調査を明言(地盤沈下問題)(桃花台新聞)

追記(11月19日)
上記のインターネット版と同じ内容の記事が、中日新聞の紙面の方にも、掲載されていました。
(※11月18日(土)朝刊 32面)

追記(11月22日)
この件に関する記事を、新たに見つけました。

新しい情報としては、下記の通りです。
・行なわれる調査は、あくまで地盤沈下の調査ではなく有害物質を含む土壌の範囲を特定するために行なう。
・有害物質を含む土壌を含んだ造成中の残土を、ニュータウン内の3校の小中学校のグランドに埋めた。その為そのグランドも、調査範囲に加わる(調査範囲の拡大)。
・調査結果は、来年(2007年)3月までにまとめる予定。

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桃花台ニュータウンの地盤沈下問題について



【記者】
 小牧の桃花台ニュータウンの地盤沈下の件ですが、先日、県で分析した結果が出て、その中で、基準値が以上か以下かということは別にして、化学物質が出てきている。この件については、都市再生機構が県を提訴し、その主張の中で県が造成をちゃんとやってなかったのではないかと言っておられるようですが、化学物質が出てきたことは、都市再生機構の主張を裏付けるようなことではないかと思うのですが、あのような結果なり、化学物質が存在したということについて、どのようにお考えですか。また、今後、改めて県として調査をするつもりがあるのか、併せてお伺いします。

【知事】
 この前の現地での調査のサンプルで、調査、解析を進めて、一部の物質が少し基準値をオーバーしていたということはご指摘のとおりです。特に、深刻なものではありませんけれども、一部の物質でオーバーしていたことは事実であります。したがって、そういう事実が出た以上は、もう少しきちんとした調査を実施しようということでおります。そういう基本的な考え方でおります。
 そのことと、県が売り主になり都市再生機構の方へ売った法的な責任とは、直接はつながらないと思っております。
 いずれにしても、これは訴訟を起こされておりますので、そういうことも含めて、今、弁護士の方に対応をお願いをしておりますけれども、その契約の問題とは別の問題だろうと、今のところ我々は考えております。
 ただ、いずれにしても、そのような物質があったことは事実でありますから、地域の皆さん方に、いろいろ不安を持たれたり、心配が拡大することがあってはいけませんので、これから、より厳密に調査をするという方針でおります。

  http://www.pref.aichi.jp/koho/kaiken/2006/11.06.html#6
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土壌調査の結果公表(愛知県、小牧市)
10月26日(木)、「愛知県」と「小牧市」は、それぞれが行なった地盤沈下で解体された土地の下から採取した土壌の調査結果を、公表したそうです。

・土壌調査:愛知県造成の住宅団地からヒ素検出(毎日新聞)

記事によると、調査結果は下記のようなものだったようです。

< 愛知県 >
・「環境基準」を上回る有害物質は、検出されなかった。
(※環境基準以下の「ヒ素」と「ジクロロメタン」は、検出されたようです。)

・愛知県側の主張は、「(検出された)原因は不明だが、直ちに健康被害につながる数値ではない。」。

< 小牧市 >
・環境基準を上回る「ヒ素」と「ジクロロメタン」を検出。「ヒ素」が環境基準の3.6倍、「ジクロロメタン」が1.85倍※1 。
・通常の土壌ではほとんど検出されない、油分4.8%を検出。

※1. 記事では「県は・・・公表した」となっているので、愛知県側の調査結果とも取れますが、その後の文章の中に「県の結果は基準以下」と言う所があるので、おそらく小牧市の調査結果だと思われます。たぶん「愛知県側が、小牧市と愛知県の両方の結果を公表した」のだと思います。


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桃花台の地盤沈下問題をあつかったテレビ番組の特集 - その2(中京テレビ)
 8月25日(金)、「中京テレビ」の報道番組「NEWS リアルタイム」で、「桃花台ニュータウン」の地盤沈下問題の特集が、放送されていたようです。番組の公式サイトには、この時放送された特集をまとめたページが、作成されていました。

・記者の目 “沈む住宅街”で何が…?(中京テレビ:「NEWS リアルタイム」)

 このまとめページには、実際地盤沈下が起こっている家の状況や、「都市再生機構」が行なっていた土壌調査地点の様子、「愛知県庁 住宅計画課」の課長へのインタビューの様子などが掲載されていました。

 愛知県庁 住宅計画課の課長の発言は、正直「ひどいものだ」と思いました。城山5丁目の元地主や当時造成に立ち会った愛知県庁のOBが、「産業廃棄物」の存在を認めているにも関わらず、「あれは天然の土だ」とか「製紙カス(産業廃棄物)なんてなかった」なんて発言しています。

 ただ冷静になって読めば、もしこの発言をしたのが事実であれば、愛知県がこれまで行なってきた「自分たち(愛知県)は、それら(産業廃棄物)を取り除いた」とか「住宅都市整備公団(現『都市再生機構』)には、廃棄物に関する資料を渡した」と言う主張が、根底から覆る事になります。なぜなら存在を知らなかったのであれば、土壌を取り除く事はないですし、また資料を渡すはずがないからです。

 自から墓穴を掘ったのか、それともこの課長が適当に発言したのかは判かりませんが、愛知県庁の立場がどんどん悪くなっているのは、事実だと思います。


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愛知県が公開質問状に回答(地盤沈下と土壌汚染問題)10月6日(金)
「愛知県」は、9月15日(金)に住民が愛知県知事に対して提出した「公開質問状」に対し、回答したそうです。

・造成は適切と県強調 桃花台の地盤沈下(中日新聞)

記事によると愛知県側は、
・「造成工事を行った当時から、産業廃棄物処分場跡地との認識はない」
・「造成工事を行った当時はダンプカーなどの重機が作業しても支障のない十分な硬さがあり、軟弱な地盤ではなかったと聞いている」
と回答しているそうです。

ちなみに、この記事は、「中日新聞」の紙面の方にも掲載されていました。
(※10月7日(土)朝刊 20面)

この件に関しては、「県OB職員談」として、以前別の記事で「愛知県は造成時に、廃棄物と見られる粘土が大量に堆積していた事を確認し、除去した」と報じられています。
この事を踏まえると、経緯は以下のようなものになります。

1957年〜1971年
王春工業が、王子製紙の工場から出る「沈殿カス」などを投棄。
    ↓
1971年
愛知県が土地を購入
    ↓
1983年〜1985年
土地を造成
・大量の廃棄物を確認 → 除去

・「産業廃棄物処分場 跡地」と認識せず。
・造成工事中は、問題なかった。
    ↓
旧「住宅・都市整備公団」(現『都市再生機構』)に売却

< 売却時の廃棄物に関する認識について >

愛知県側の主張:
造成された土地の売買の際に、「大量の廃棄物が捨てられていた事」に関する資料※ のやりとりがあったはず。

都市再生機構側の主張:
愛知県から、「大量の廃棄物が持ち込まれた場所だった」とは聞いていない。

※資料は、現在残っていないそうです。
最後に、今回の愛知県の回答についての感想を、書こうと思います。

 「不思議だな」と思ったのが、愛知県が大量の廃棄物を確認しておきながら、産業廃棄物処分場跡地だと認識しなかった点。この点、うがった見方をすれば、「産業廃棄物処分場跡地と認識しなかったから公団に報告しなかったのでは・・・」なんて思います。
 ただ「売買の際の資料が現存していない」と言う事らしいので、この点を証明する事は非常に難しいのですが・・・。

 あと気になるのが、「造成工事中は、問題なかった」と言う点。私は「地盤沈下」に関して詳しくないのですが、工事の最中に様々な機材や車両が問題の地盤の上に置かれたり通ったりしたと思うのですが、「そういった事と住宅が何年も建っている事との間に、どれくらい差があるのか?」と言う事が気になりました。「素人考え」だと、「『住宅』と言う重たい『物体』が、何年にも渡って地盤を押し続ける力」と、「一時的に機材や車両が押し続ける力」には、大きな差があると思うのですが・・・。


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桃花台の地盤沈下問題をあつかったテレビ番組の特集(TBS)
「桃花台ニュータウンで、地盤沈下!?」のコメントを読んで知ったのですが、9月17日(日)、「TBS」のテレビ番組「噂の東京マガジン」で、「桃花台ニュータウン」の「地盤沈下」問題が、取り上げられたそうです。 (^^)/ )

それと、番組の公式サイトには、都市再生機構が土壌調査していた地点のレポート記事が、掲載されていました。

・住民激怒!地盤沈下で消えた住宅(TBS:噂の東京マガジン)


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 桃花台の地盤沈下と土壌汚染 (2009-10-31 11:32)

Posted by 大阪水・土壌研究会員 at 16:23│Comments(1)桃花台
この記事へのコメント

大阪平野の水資源を考える
−大阪周辺の水環境とその有効利用−

 大阪平野は優良な地下水腑存地帯です。しかし,被圧地下水の取水量増加に伴う減水圧の伝播による地盤沈下再発の可能性が指摘される一方で,利用が進んでいない不圧地下水では,過去の汚染が残留している上に,水圧上昇による地震時の液状化などの地盤災害が懸念されています。

 今回発表いたします研究では,大阪平野の地下水盆全体を包括する地下水流動モデルを作成し,地下水による災害を予防するために,地下水の適正利用量を見積もりました。
 また,汚染地下水の浄化法を検討し、適正な利用法を提案します。さらに,湧水などの水環境に関する野外調査やビオトープを用いた水質浄化実験を,市民団体と協力して行うというものです。

 地下水は、水の形態の中でも非常に私たちの生活と密接な関係にあり、今回のフィールドである大阪平野ばかりでなく、全国各地での「地下水問題」を解決するために、市民と一体になって同様の活動を展開していくための、第一歩となる研究発表といえます。

 日 時: 平成22年1月9日(土)13:00〜17:30

 場 所: 大阪産業創造館 4階イベントホール
      (大阪府大阪市中央区本町1丁目4番5号)

 主 催: (財)日本生命財団

 共 催: 大阪市立大学複合先端研究機構

 後 援: 環境省、国土交通省、大阪市、大阪府環境農林水産総合研究所

プログラム13:00
 開会あいさつ
  ニッセイ財団 理事長 石橋 三洋
  大阪市立大学複合先端研究機構プロジェクトリーダー 橋本 秀樹

 趣旨説明 大阪市立大学大学院 教授 益田 晴恵

13:25〜14:25
 報告1 −大阪平野の地下水環境−
 「大阪平野の帯水槽と流動性」
   大阪市立大学大学院 准教授 三田村 宗樹

 「水質から推定した大阪平野の地下水流動系」 
   大阪市立大学大学院 教授   益田 晴恵

 「地盤災害とその予防」
   大阪市立大学大学院 准教授  大島 昭彦

14:35〜15:35
 報告2 −地下水利用と環境教育−
 「汚染とその除去」
  大阪市立大学大学院 教授   貫上 佳則

 「生物汚染の現状」
  大阪市立大学大学院 教授   西川 禎一

 「ビオトープとその利用」
  大阪市立自然史博物館 学芸員  中条 武司

 「冷却装置としての地下水」
  大阪市立大学大学院 准教授 鍋島 美奈子

16:00〜17:30
総合討論 −地下水利用の理念−
 「環境保全と政策」
  進  行
   大阪市立大学 特任教授  畑  明郎
 コメンテーター
   岡山大学 教授 西垣  誠
    総合地球環境学研究所 教授 谷口 真人
    和歌山大学 理事 平田 健正
    近畿大学 准教授 中口  譲
   大阪府担当者 守口市立下島小学校教員

17:30〜
閉会の挨拶
  大阪市立大学 副学長 唐沢  力
  http://www.nihonseimei-zaidan.or.jp/kankyo/06_program.html

○定員 300名(申込締切 12月10日メ切)

○参加料 無料(お申込者には12月中旬以降に参加証をお送りいたします。)

○申し込み方法
 こちらの参加申し込み場面に必要事項を入力し、メール送信ください。
 または、市販のはがきに(1)住所(2)氏名(3)団体名・役職名(4)電話番号を記入の上、下記住所にお送りください。

○ お申込、お問い合わせ先
 〒541-0042 大阪市中央区今橋3-1-7
  ニッセイ財団環境問題ワークショップ事務局
   TEL(06)6204-4012
    e-mail:kankyou@nihonseimei-zaidan.or.jp  @は小文字に直してくださいね

    http://www.nihonseimei-zaidan.or.jp/kankyo/06_work.html


参考リンク
 大阪府水質測定計画に基づく測定結果(地下水)
http://www.epcc.pref.osaka.jp/center_etc/water/keikaku/index5.html
Posted by ATCグリーンエコプラザ水・土壌研 at 2009年11月29日 21:16
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桃花台新聞 土壌と地下水の汚染 転載
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